2014年 ウマ年によせて 〜劇作家女子会 Produced by 小林タクシー〜

J 小林:劇作家女子会も、メインが何かを考えるよりも、色々やると勝手に場が動くんじゃないですかね。CD出したらいいんじゃないですか?
黒川:CDはちょっと。(即答)
オノマ:「ツリメラ」の皆様は歌が上手かったですね。私たちはメインは劇作ですが・・・・。
小林:だから、「なにか」プラス劇作だと、すごい劇作が響くんじゃない?
オノマ:「なにか」・・・・・。
坂本:「なにか」
黒川:「なにか」
ワカヌ:キャラ?
黒川:まあワカヌちゃんはキャラすごいけれど。
オノマ:キャラ立ちしてるから。
黒川:(小林さんに)ワカヌちゃんは小さい頃ペガサス(※8)になりたかったらしくて。
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ペガサスか馬になりたかった女モスクワカヌ(手前)。微笑か嘲笑か微妙なラインの黒川陽子(奥)

小林:うん。もう色々ぶっとんでるね。
ワカヌ:子供の頃だよ?動物になりたかったでしょ?
坂本:い や 。
オノマ:そしてなれると信じていた。
ワカヌ:信じてたよ。でも、でも、大人になってからは信じてないよ。10歳で気づいたからね。
坂本:・・・・・・遅いよね。
オノマ:10歳で気づいて、泣いたんだよね。
ワカヌ:泣いたよ。
小林:馬ぁ?
ワカヌ:私子供のころ、人間は20歳を迎える時に、このまま人間でいくか、動物になるか選べると思ってたんですよ。
全員:・・・・・・・・・・・・(゜ロ゜)
ワカヌ:だから10歳になって、自分はこのまま一生人間なんだと気づいた時に・・・・泣きました。
小林:・・・・その選べるっていうのは・・・どこから来たの?
坂本:そう!そこ!そこです!
黒川:どこ情報なの?
ワカヌ:何がって明確なあれはないんですけれど、小さい頃に悪いことすると「そんなことしたら生まれ変わった時に虫になっちゃうよ。」みたいな怒られ方をよくしていて。
小林:輪廻転生的な。
ワカヌ:その刷り込みに、色んなファンタジーが混ざり合った結果、自分の中でそういうルールが出来てしまったのかと。
坂本:ふはは!
ワカヌ:だから私、世の中の嫌な虫は、みんな悪いことした人だと思ってた。死刑とかみたいに、虫になる刑があるんだと。
坂本:それはありそうだね。魔法があるってことだね。
小林:じゃあ、変身させてくれる魔女みたいな人がいると思ってたの?
ワカヌ:うーん。子供だったんで曖昧ですが、なんかそういう・・・・成人になったら選ばせてくれる誰かがいるんだろうなと。
坂本:公的機関が?
ワカヌ:そう。公的機関。
坂本:すげーなー。
小林:ハローワーク的な・・・・。
オノマ:「あなた、馬どうぞー」的な。
黒川:一回あれだよね。ペガサスは自分には荷が重いから馬にしようって、夢のグレードを下げたんだよね。
ワカヌ:そう。下げた。
黒川:にも関わらず、なれない。ふははは。
坂本:かわいそう(笑)妥協したのに(笑)
ワカヌ:二十歳すぎて人間でいるつもりなかったから・・・困りました。馬になりたかった。
小林:うん。納得した。
ワカヌ:ありがとうございます。
坂本:ごめん。もうちょっと付き合いきれない。
ワカヌ:なんで?!

K 小林:嫌だよね。馬(笑)
坂本:嫌です!
小林:劇作家女子会!・・・・・馬。
オノマ:馬?
小林:みんな馬なのに・・・・戯曲が書けます(笑)
坂本:え。
小林:すごい衝撃じゃない?衝撃じゃない?もういっそ皆の顔とか一切ふせてさ、本物の馬を並べとくとか。
オノマ:(笑)ワカヌちゃん、綺麗な馬を選んであげるよ。
ワカヌ:うん!白馬でお願い!
黒川:1人だけ白馬でいいよ。
ワカヌ:うわー!超テンションあがるわー!
小林:よくない!?「劇作家女子会」を馬にしようよ!すっごいプロモーションビデオとかつくってさ。馬がすごい走ってるやつ(笑)
すげー!「劇作家女子会」走ってるー!でもこの人達脚本が書けるらしいよー!
オノマ:こんなに馬なのにー!
小林:馬なのにー!・・・・・すごい(笑)これすごいよ。すげえよ。そうしよう?
ワカヌ:やりたい!
黒川:長年の夢が叶うね(笑)
小林:こんなの、誰もやってこなかったと思いますよ。
ワカヌ:私はわりと乗り気だよ。
小林:ただねー、写真と動画だけの露出になっちゃうよね。
坂本:もう現場に本体はいっさい顔ださない(笑)
小林:オフ会は中山競馬場で。
オノマ:うちら競馬の馬なの?!
小林:普段は走ってます。
オノマ:働き者だ・・・・。
坂本:働き者だよね。走って書いて(笑)
小林:でも本当に真剣に考えるとさ、劇作家だから、生身の人間がでてこなくても何にも言われないじゃない?むしろ普通はでてこないものじゃない。だから何やったっていいと思うんですよ。
坂本:なるほど。
小林:馬でもいいし・・・・今馬以外のいいものでてこないけど、もう馬しか考えられないけれど、やっぱり馬じゃないかなーっていう(笑)
劇作家女子会!:(笑)
小林:誰か対抗馬をだしてさ(笑)そうやってキャラクター化していくのは面白いと思う。劇作家とはとうてい思えない人たちが劇作してたら面白いじゃない。
坂本:なるほどー。
小林:劇作家女子会と言いつつ、明らかに全員おっさんがでてくるとか(笑)で、「心は女子なんです(キリッ)」みたいな。そういうのキャッチーなんじゃないかと。女子になりたいのに女子になりきれない切なさもあって、共感をよべたりとか。
ワカヌ:面白いねえ。
小林:なんか・・・・女子そのものじゃないほうが、僕は、劇作家女子会という名前にするんだったら響くと思う。女子になりたい何か、だと、劇作家女子会ということが引き立つ気がするね。
坂本:それは確かに大事にしたほうがいいかも。面白い。
小林:ていうか、俺すごいプロデュースしてるね(笑)
劇作家女子会:ありがとうございまーす!!
小林:なんか楽しくなっちゃった。観てないのに(笑)
劇作家女子会:(爆笑)


坂本:本日は、年末のお忙しい中お越しいただいて本当にありがとうございました。
オノマ:劇作家女子会のプロデュースまでしてもらって感謝です。
ワカヌ:ウマ年、頑張ります。
黒川:タクシーさんの、表現者としてのポリシーとか、伺えてよかったです。
小林:いえいえ。楽しかったです。ありがとうございました。
劇作家女子会!:ありがとうございました!!

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文中の注釈 ※1  2013/6/13〜16まで王子小劇場にて公演された、「劇作家女子会!」の第一回公演。 坂本鈴、オノマリコ、黒川陽子、モスクワカヌの4人がそれぞれ短編戯曲を持ち寄り、時間堂の黒澤世莉氏の演出で上演。
※2  演出家・劇作家の黒澤世莉氏を代表とする演劇団体。 「デートで行きたくなるような、素敵な演劇体験をお届けすること」を目標に、都内を中心に活動中。
※3 小林タクシー氏がプロデュースする、「みられたら、かちかちになるわよ」をコンセプトに結成された、つり目でドSの女王系偶像崇拝ユニット。 メンバーは演劇・映画で活躍する女優GASAGASA(岡田あがさ)、KIRAKIRA(葛木英)、MUKUMUKU(赤澤ムック)の三人。
※4 シチリアのマフィアにおける約定。別名「血の掟」とも言われる。
※5 東京の小劇場の舞台で活躍する女優たちで結成されたアイドルユニット。
※6 2013/12/28に、下北沢GARAGEにて開催された「ツリメラ」のLIVE。
※7 「ツリメラ」のHP(http://tsurimela.jp/index.html)でご覧いただけます。
※8 羽の生えた馬。ギリシア神話にでてくる。