「チャンミナ 一緒に帰ってくれるのか?」ユノはチャンミンを抱きしめたまま、恐る恐 る遠慮気味に、しかし、懇願するように尋ねた。 「僕がいなきゃ困るんだろ?」チャンミンは意地悪くそう答える。 「ああ…もうすぐ息も出来なくなるところだった…」ようやく二人に笑顔が戻り、ユノは チャンミンの頬にキスをした。 「待って、すぐに片付けるから、そこにいてくれよ」  ユノはチャンミンにそう言い、逃げていきはしないかと、チラチラチャンミンを見なが ら慌てて、帰る準備をした。  チャンミンはいつも自信満々なユノが、オドオドと不安そうにこちらの様子を窺うその 姿がおかしく、ケラケラと笑った。  ユノはチャンミンが笑うその姿を見て、ホッとして自嘲気味に笑い、荷物をギュー ギューかばんに押し込んだ。  レッスン室を出た二人は手をつなぐこともできないが、ピタリと寄り添い歩いた。 呼び出した事務所の車に乗り込む二人。広い車の一番後ろに並んで座る。  どう考えても不自然だが、高鳴る二人の気持ちは抑える事が出来なかった。 初めは少し離れて手を重ねる程度だったが、ユノの手が動き始めチャンミンの腕をはう。  気持ちのたかまるチャンミンはそれだけで、体の底からザワリとした感覚が沸き起こっ た。 運転手に見つかりはしないかという、スリルがまた気分を高揚させた。 「いつもの曲、かけてもらえますか?」ユノが運転手に声をかける。 それが合図だったかのように、ユノは自分は前を向いたまま、後ろから回した手で、チャ ンミンの服の中に手を入れた。 「…   あ …  」 思わず、チャンミンの声が漏れる。 チャンミンの背をゆっくりと撫でまわす。 チャンミンは動いてしまう体と、あげてしまいそうになる吐息を堪えるのに必死でユノの 太ももに爪をたてた。 「チャンミン、起こしてやるから、寝れば?」と白々しくユノが言い、常備している毛布 をチャンミンにかけた。 チャンミンは小さく横に首をふり、「やめろ」と唇を動かすがユノも首を横にふり、それ を拒否した。  ユノはチャンミンの後ろに回していた手を抜き、下から毛布の中へとゆっくり差し入れ る。  太ももを服の上から指で撫で上げられ、チャンミンの体はビクリと脈打った。 諦めたように、いや、望んでいたかのように、シートに背を預け、チャンミンは吐息を漏 らすまいと、グッと口を閉じ、毛布を引き上げた。  ユノの指がゆっくりと焦らすように、ももをつたい、すでに形を成しているチャンミン に届き、軽くなぞる。 「…   ん  …」 チャンミンは出てしまう声を殺すように、毛布で顔を隠し、自分 の手の甲を口に押し当てた。  執拗になぞられ、思わず、ユノの肩に頭をのせ、首を振る。 「くるしい…」小さな声でそうつぶやく。  ユノはバックミラーに映らないように、体をずらし、肩にのせられたチャンミンの頭に コツンと頭を合わせた。  チャンミンの呼吸が荒くなり、もう限界…と思った頃、ようやく二人の部屋に着いた。 「ヒョン…  歩けないよ…  」目も虚ろなチャンミンはそう言い、車のシートから降 りれなかった。 「ごめん、チャンミナ つい…」そう言ってチャンミンに手をかし、抱きかかえるように 車から降ろした。 「大丈夫ですか?チャンミンさん、まだ具合よくないみたいですね…」  運転手が心配そうに声をかけた。 「ええ… まぁー そうですね…  僕が一緒ですから、大丈夫です」 とユノはしどろもどろに返事をして、車と別れた。 「ヒョン…  あんなとこで…  もし見つかったらどうすんだよ!!!」  ユノの肩につかまりながら、そう怒るチャンミンに 「我慢できなかったんだよ!」とユノも怒った。 「おまえだって、待ってただろ!?」 そう言うと、もどかしそうに、部屋のカギを開ける。 倒れこむように、二人で部屋に入り、待ちきれずに玄関でキスをする。 … チャンミナ…     …ユノヒョン…  今までの想いを吐き出すように、貪り合う。  ほとんど離れず、一気に寝室までなだれ込み、キスしたままでベッドに倒れた。 「ヒョン! 逢いたかったよ… ずっとずっとこうして欲しかった」 チャンミンはユノの首にしがみつき、耳元で囁いた。 「チャンミナ、俺もだよ… これ以上逢えなかったら、どうにかなりそうだった…」 ユノは必死でチャンミンの服を脱がし、チャンミンの胸に顔をうずめる。 「僕たち、いったい何してたんだろう…こんなに好きなのに…こんなにお互いが必要なの に…」ユノの頭を両手で愛しげに抱え、そう言った。 「  …  ァ   ック」 胸の突起を舌で弄ばれ、チャンミンの体がくねった。 「チャンミナ…俺といるより、女の子といた方が幸せなんじゃないか…そんな風に勝手に 思い込んじゃって…でも俺にはおまえしかいないって、やっぱり、どうしようもなかった」  さっきは服の上からしか触れられなかった、チャンミン自身を今度は直にじっくりと包 み込みながら、ユノは言った。 「…  クッ  ハァ…  人の幸せ勝手に決めるなよ ハァ…ハァ …ヒョンがあいつ と行ったって知った時  アー ッ  ヤメ  どんなに悲しかったか…  ゥ ッ   ハァ … ハァ …アー  ヒョン  ヒョン  」仰け反る様にチャンミンは訴える。 「…  すまない、チャミナ…   でもボーリング行っただけで…  」  仰け反るチャンミンの首すじに唇をあて、チャンミンを握る手を動かしながら、そう答 える。 「ダメ、待って  待って、ヒョン  まだ嫌だよ…」 ユノの動く手を握りしめ、止めようとするチャンミン 「なんで? イきなよ チャミナの可愛い顔が見たいんだ」 「嫌だ、嫌だ、ヒョンと一緒に…  アー   ハァッー ……ハァー…   ハァッー   ユノヒョン…  ウッ」  こんなに呆気なく堕とされるのは口惜しかった、しかし強情もはらせて貰えず、チャン ミンは最初の絶頂を迎えた。 「可愛い…チャンミナ、おまえのその顔がまた見れて、ほんとに良かった…チャンミナ… 俺、不安で、おまえが戻ってきてくれないと思うと、不安で…おかしくなりそうだったよ」   」  肩で息をするチャンミンの体を撫でながら、ユノは泣きそうな顔でそう言った。 「…  じゃぁーヒョン  …  あいつとは何でもなかったんだね?」 「ああ、  おまえを愛してるよ」チャンミンの頬に手をあて、そう言った。 「ユノヒョン、僕もだよ、僕もヒョンを愛してる」チャンミンはユノに覆いかぶさるよう にキスをした。  ユノはクリームを手に取り、チャンミンの秘部をなぞり、ゆっくりと指を中に入れた。 内壁を擦りつけられ、チャンミンはなきごえをあげる。 「チャンミナ…  そのまま  こいよ…  」 「え?」一瞬意味が分からなかったが、仰向けに寝たまま動かずにチャンミンを引っ張る ユノに従った。  チャンミンが来るのを、今か今かとそそり立って待っていたユノ自身をチャンミンがス ルリと受け入れた。 … 恥ずかしい … チャンミンはユノに下から見上げられ、乱れた姿を晒すのが怖く、 動けないでいた。 「チャミナ…  動いて…  」ユノにそう促され、チャンミンは恥ずかしくて たまらなかったが、ゆっくりと腰を動かし始めた。 「ハァー アンッ   ッツー アッー … アァー アァァー」 恥ずかしさも忘れ、快楽に溺れていく… 「アァ −  チャミナ… いいよ いいよ ハァ… ハァ… ほらもっと動いて…」 そう言いながら、チャンミンの動きに合わせ、ユノも下から突き上げた。 強烈な衝撃に気が遠くなる。そのたび、ユノの優しい仕草で咽び泣きながら、覚醒させら れた。堪え切れずに、ユノの胸に倒れこむ。 「… チャミナ…  まだだよ  ハァー ハァー」倒れてきたチャンミンの頭を持ち、 キスをする。 …  ハァーハァーハァー  …   答えられないチャンミンの肩を持ち、ユノは繋がったまま起き上がり、今度はチャンミン に覆いかぶさった。  ユノは愛しさで溢れる想いをすべて吐き出すかのように、チャンミンを何度もつらぬい た。 「アァー アァー  ヒョン!ユノヒョン!!」ユノの首にギュッとしがみつき、ユノで 満たされる悦びに浸った。 「…  チャミナ ハァーハァー  …いい? … ハァーハァーチャミナ いくよ?」 チャンミンの顔を見つめながら、そう叫ぶユノに、息も絶え絶えに頷くチャンミン… ユノの動きが早くなり、 「アァッ、ヒョン………アァッ、アッ、アァァーーーーッ!!!」 快楽にわななく奥へ、ユノの情熱があふれるほど注ぎ込まれた。 「チャンミナ!」