「あ〜疲れた〜」チャンミンが二人の部屋のソファにドサリと腰を下ろした。 「でも、今日も楽しかったなー… 一人気になる奴がいたけど…」 広いソファだが、ユノはチャンミンのそばにピタリと寄り添い腰を下ろした。 「あー浅野さんだろ?娘さんはノリノリで見てくれてたけど、怖い顔してじっと 見てたよね。娘さんの付き添いだったんじゃない?」 「そうだよなー。明らかに来たくて、来たわけじゃない!って感じだったな」 「…まぁ…もういいんじゃない…?  わすれよ…  もう関係ないよ」 「ああ、そうだな。これ以上気にするのはやめるよ」 「うん!それよりヒョン、今日の僕のソロはどうだった?」 「あ?…ああ…見てない…」 「何〜〜なんでだよ〜〜」 「見たら、腹立つから、見るのやめた」 「今日はギターがうまくいったから、ヒョンに見てて欲しかったのにな…」 少し拗ねたように言うチャンミンにユノは慌てて、 「そこは見たよ!カッコ良かったよ!!」と必死で弁解するが 「嘘ばっかり!どうせ、最初から見てなかったんだろ?」 チャンミンはユノの太ももをパシパシと軽く叩き、顔を覗きこんで、ニヤっと笑った。 ユノはすぐさま、チャンミンの頬を両手で挟み、 「見たってば!見た!!」チュッと軽く唇を合わせ、 「じゃ〜俺のソロは?どうだった?」と聞くユノに デュフと笑い、少し肩をすぼめて、 「全然見れなかった。着替えて、トイレ行ったら時間いっぱい」 いたずらな瞳をキラキラさせて、ユノをじっと見た。 ユノはチャンミンの頬を両手でギューっと挟んだまま 「見ただろ!?見たよな!?俺のカッコいいソロダンス!!」 チャンミンは頬を挟まれ、口を尖らせたまま、ニヤけた顔で 「見たよ!大慌てで着替えて、ちゃんとヒョンのカッコいいソロダンス見たよ。 よくあれだけ足クネクネ動かせるな」 「そうだろ!そうだろ!おまえに見せるために張り切って踊ってるのに、 見てないなんて言われたら、明日からやる気なくなるじゃないか」 グフフフ…チャンミンは頬を挟むユノの手を離し、ユノの首に腕を回した。 「見ないわけないだろ…カッコいいよ…ユノヒョンが一番カッコいい… 僕のユノヒョンが世界一カッコいい」ユノの肩に頭を寝かせて囁いた。 「チャンドラ〜〜」ユノはデレデレと鼻の下を伸ばし、嬉しそうに チャンミンを抱きしめた。 「最近ステージの上でも、我を忘れて、チャンミナ見つめちゃう時があって、 やば!!って思うんだ」 「そういえば、僕も見てるかもしれない…  日本だからって、安心してたら また酷い目にあうから、気をつけないとね」 「なぁ〜チャンドラ…  おまえグラマーな女の子好きだっただろ?」 「なんだよ…  今さら…  ユノヒョンは髪の長い、清楚な感じの娘が好きだったじゃん」 「…  俺ら、なんでこんな風になったんだろうな」 「何!?またそんな話ぶり返して…  嫌なの?ヒョン!困ってるの?止めたいの?」 チャンミンはユノの胸から離れ、ユノの顔を正面から見つめ、問いただした。 「違うよ。チャンミナ…  俺が離れられないっておまえが一番よくわかってるだろ? そうじゃないんだ…そうじゃないんだけど…  不思議だな…と思ってさ」 「…  そうだね きっと運命なんだよ…  最初から決まってた事なんだよ、 出逢うべくして、出逢って、愛すべくして愛し合ったんだよ。 だから、もう迷わないって誓ったじゃない。ヒョン…違うの??」 「違わない…チャンミナ、違わないよ。迷ってなんかいない。 何よりも一番におまえを選ぶよ。…何よりもな」 二人はまたギュッと強く抱きしめ合った。