くちづけを激しく交わしながら、ユノはチャンミンを寝室へと連れて行こうとした。 「ヒョン…  あの… シャワー… 」チャンミンはユノの絡まる舌をどけるように  息も絶え絶えにそう囁いた。  ユノがそれを聞いて、パッと顔を離して 「おまえ、又そんな事言って逃げるつもりじゃないだろうな!?」チャンミンは俯いて、 悲しそうに 「ヒョン… ソギョ先輩の香りが残ってる…  」そうつぶやいた。 「あ… 」しまったというような顔をしてユノは 「ごめん」そう言うと、チャンミンの手を引いて、浴室に向かった。 そして、ドンドンと服を脱ぎ「おまえも来いよ」 「え??」戸惑うチャンミンに 「脱がしてやろうか?」とユノはニヤリと笑った。 「いいよ!!ヒョン先に入りなよ。僕あとで入るから」なおも戸惑うチャンミンに 「おまえはここまで来てまだそんな事言ってんのか?ダメだ!もう逃がさないって言った だろ」  そう言いながら、チャンミンの服を脱がし始めた。慣れた手つきで服を脱がすユノに少し のショックを感じながら、チャンミンは高鳴る鼓動を押さえる事が出来なかった。  シャワーのお湯を出しっぱなしにして、ユノは頭からお湯をかぶり、一気に石鹸の泡で 体を流した。そして、自分の腕をクンクンと匂い、 「もう大丈夫だろ?」そう言ってチャンミンを引き寄せた。 チャンミンは「ヒョン…ソギョ先輩と…寝たの?」ユノの肩に顔をうずめシャワーの音に かき消されるくらいの小さな声で聞いた。 しばらく黙って、チャンミンを抱きしめていたユノが 「いや…せまられたけど、ちゃんと終わりにしてきたから…心配するような事してないか ら。今はおまえだけだから」そう言いながら、シャワーを止め、チャンミンの体に指をは わせた。  チャンミンは体の底から沸き起こるザワザワした感覚に思わず声をあげた。 「…ッア」自分でも聞いたことのない、上ずった、甘ったるい声に一気に恥ずかしさが増 し「ヒョン…  いやだ… こんなとこで… 恥ずかしい」  チャンミンは腕をクロスさせて、顔を隠した。  ユノはそんなチャンミンの訴えには一切耳を貸さず、クロスした腕を掴みとり、指をは わせ、チャンミンの口をふさぐように、激しくくちづけた。  喉の渇きで目が覚めたチャンミンは”ウ〜ン”と軽くのびをした。 その声に反応して、すぐ横で寝ていたユノが 「…ん?チャンミナ??…」と寝ぼけた声で言いながら、チャンミンを引き寄せた。 後ろから腰に回されたユノの腕に触れ、 「…ヒョンの体力 半端ない … … 死ぬかと思った… 」 チャンミンはそう思いながら、再び眠りに落ちた。 先に目が覚めたユノは、目の前に抱きしめたまま眠るチャンミンがいる事にホットした。 今度は逃げられなかったな… そう思いながら、チャンミンのおでこにキスをした。 「…ん? ヒョン?」 またグッと腕に力を込めて、ユノは強くチャンミンを抱きしめた。 「チャミナ… そばにいてくれよ… あいつらみたいに急にどこかに消えたりしないでく れよ…  頼むよ …チャミナ…」 今にも泣き出しそうな声でそう言うユノをチャンミンは抱き返した。 強く強く背中を抱きしめ、 「そばにいる。ヒョン、ずっとそばにいるよ。僕ずっとヒョンのそばにいるから」 チャンミンはユノの泣き言を初めて聞いた様な気がした。 いつも強くて僕を守ってくれたヒョン。ほんとはヒョンだって、不安だったんだね。 ありがとう。ヒョン。僕をずっと守ってくれて…支えてくれて。これからは僕もヒョンの 支えになれるように頑張るよ!  またチャンミンの体を触りだしたユノに、チャンミンは慌ててその手をつかみ 「ヒョン!もう無理だよ!やめてよ。僕を殺す気?今からダンスのレッスンなんだよ!」 「あーそうか…残念だな〜チャンミナ〜」 そう言って又嬉しそうにキスを交わす二人だった。